小児に使用する抗てんかん薬を味見してくださった先生がいらしたので、メモしておきます。
(添付文書等に味の記載がないもの。重複あり。この先生個人の感想。)
子どもにお薬を飲ませるために苦い薬→甘い薬の順に飲ませるという工夫をしている方もいるようですので、参考にしてください。
【バルプロ酸ナトリウム】
①デパケンシロップ:甘い。ミントの香り
②デパケン細粒:甘味も苦味もなし。ふすまのような独特な味が少しする。
③セレニカR細粒:甘味はない。後から少し苦味あり。(気にならない程度)
【カルバマゼピン】
④テグレトール:甘味はない。後から少し苦味あり。
【ゾニサミド】
⑤エクセグラン散:すぐに苦味を感じる。それから全体に広がる苦味。
【エトスクシミド】
⑥ザロンチンシロップ:きつい独特な味。苦くはないが、子どもは嫌がりそう。
【ニトラゼパム】
⑦ベンザリン細粒:砂糖っぽいシンプルな甘み。若干苦味あり?
【クロナゼパム】
⑧リボトリール細粒:すぐに溶ける。ほんのり甘い。苦味は全くなし。
【クロバザム】
⑨マイスタン顆粒:最初はほのかに甘い。後から若干苦味がある。(気になるほどではない。)
【レベチラセタム】
⑩イーケプラドライシロップ:すごく味が濃い。(強く味付けしすぎ)もともとの原薬も少し苦いのか、後味もよくない。
以下は添付文書等にかかれている製剤の味。
【フェニトイン】
⑪アレビアチン散10%:におい及び味はない。
【カルバマゼピン】
⑫テグレトール細粒50%:初め味はないが、後にわずかに苦い
【フェノバルビタール】
⑬フェノバール散10%:においはなく、味はやや苦い。
【プリミドン】
⑭プリミドン細粒99.5%「日医工」:味はわずかに苦い。
【ゾニサミド】
⑮エクセグラン散20%:味は初めないが、後にわずかに苦い。
【バルプロ酸ナトリウム】
⑯デパケンR顆粒40%:メントール様の特有の味(細粒)、⑯’甘味(シロップ)。
【ジアゼパム】
⑰セルシン散1%:味は甘く、後やや苦い。
【トピラマート】
⑱トピナ細粒10%:苦い
上記のものを少し整理してみました。
添付文書にかかれているものと実際になめてみた味では異なるものもあれば、同じものもあったようです。
(※異なったものはエクセグラン、同じだったのはデパケンシロップ)
1、無味無臭:⑪アレビアチン散10%、⑰セルシン散
2、弱い単味:
やや甘い→⑧リボトリール細粒
やや苦い→③セレニカR細粒、④テグレトール、⑫テグレトール細粒50%、⑬フェノバール散10%、⑭プリミドン細粒99.5%「日医工」、⑮エクセグラン散20%
3、強い単味:
甘い→①デパケンシロップ(ミントの香り)、⑯デパケン(シロップ)
苦い→⑤エクセグラン散、⑱トピナ細粒10%
4、やや苦く、やや甘い
⑦ベンザリン細粒(砂糖っぽい)、⑨マイスタン顆粒、⑰セルシン散1%
5、独特な味、香り
②デパケン細粒(ふすま味)
⑥ザロンチンシロップ(子供が嫌がりそうなきつい味)
⑩イーケプラドライシロップ(味付けが濃く、後味もまずい)
⑯デパケンR顆粒40%(メンソールの独特の味)
※ドラベ症候群には上記の薬の中では【フェニトイン】⑪アレビアチン散10%、【カルバマゼピン】⑫テグレトール細粒50%は忌避薬です。その他、【ラモトリギン】ラクタミールも発作を増悪させる可能性があります。