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素問で出てくる「癲」5/5

◆長刺節論篇第五十五.

 

刺家不診.聽病者言.在頭.頭疾痛.爲藏鍼之.刺至骨.病已.上無傷骨肉及皮.皮者道也.

 

陰刺入一.傍四處.治寒熱.

深專者.刺大藏.迫藏刺背.背兪也.

刺之迫藏.藏會.腹中寒熱去而止.

與刺之要.發鍼而淺出血.

 

治腐腫者.刺腐上.視癰小大.深淺刺.

刺大者多血.小者深之.必端内鍼爲故止.

 

病在少腹有積.刺皮.以下至少腹而止.

刺侠脊兩傍四椎間.刺兩.季脇肋間.導腹中氣.熱下已.

 

病在少腹.腹痛不得大小便.病名曰疝.得之寒.

刺少腹兩股間.刺腰骨間.刺而多之.盡病已.

 

病在筋.筋攣節痛.不可以行.名曰筋痺.

刺筋上爲故.刺分肉間.不可中骨也.病起.筋病已止.

 

病在肌膚.肌膚盡痛.名曰肌痺.傷於寒濕.

刺大分小分.多發鍼而深之.以熱爲故.

無傷筋骨.傷筋骨.癰發若變.

諸分盡熱.病已止.

 

病在骨.骨重不可擧.骨髓酸痛.寒氣至.名曰骨痺.

深者刺無傷脉肉爲故.其道大分小分.骨熱病已止.

 

病在諸陽脉.且寒且熱.諸分且寒且熱.名曰狂.

刺之虚脉.視分盡熱.病已止.

病初發.歳一發不治.月一發不治.月四五發.名曰病.

刺諸分諸脉.其無寒者.以鍼調之.病止.

 

病風.且寒且熱.汗出.一日數過.先刺諸分理絡脉.

汗出且寒且熱.三日一刺.百日而已.

 

病大風.骨節重.鬚眉墮.名曰大風.刺肌肉爲故.汗出百日.

刺骨髓.汗出百日.凡二百日.鬚眉生而止鍼.

 

 

【解説と要約】

この章では脈診を行わず、問診によって治療を行う際の方法について述べられている。

 

頭痛、揚刺、腐腫、癪、疝、筋痺、肌痺、骨痺、狂の刺法について述べられた後に「癲」について書かれている。

太字の部分は次のように訳される。

 

最初の発作から毎年1年、あるいは毎月1回発作が起こるのは治らない。月に4、5回発作が起こるのは癲病である。もろもろの分肉の間、もろもろの経脈を刺せ。

これらのうち、寒がなく熱だけのものは、刺針だけで調和をとることができる。発作が終わったら、止めよ。

 

その後、風邪、ひげや眉毛が抜け落ちる大風についての治療法が述べられている。

 

 

参考:築地書館『意釈黄帝内経素問』小曽戸丈夫、浜田善利 共著